忘れがちな冬・夏の寒暑のピークのずれ |
天気予報通り夜中から降り始めた雪が、昼を過ぎた今もまだ降り続いています。
一年中で最も寒さが厳しいのは2月始め前後のこの頃です。
日の出から日没までの、昼の時間が最も短くなるのは、12月23日冬至の日ですから、その間1ヶ強の時間差があります。
住宅を設計する場合、明るさという意味での日照時間をチェックするのは、この冬至の日で良いのですが、寒さとの関係で日照状態、日射取得量を検討するには、今頃の太陽光の入り具合をチェックすべきです。冬至の日より太陽高度が高くなるこの時期に配慮して、開口高さ・軒の出の関係、住宅の配置を決めるべきだと言うことになります。
夏の場合にも同様のことが言えます。昼の時間が最も長く太陽高度が最も高くなる6月22日夏至ではなく、1年中で最も暑くなり太陽高度も少し下がってくる8月半ばでの開口高さ・軒の出の関係、配置が日射遮蔽に有効かを検討しなければなりません。
パッシブソーラーの一人者でもある人の書いた手元の本の中でさえ、「南向きであれば庇の出は窓高の5分の1あれば夏至の日は1日中ほとんど日が入りません」とあります。冬至や夏至ではなく、本当に暑いあるいは寒い日でチェックすべきことを、多くの場合、忘れがちで要注意です。