「木の家11/書架の家」の子供室 |
コンクリート工事も、大工工事も、職人の人達が頑張ってくれて、
とてもいい感じで進んでいました。
前々回、この住宅の「家族室の書架群」について説明させて頂きましたが
今日は子供室について、お話してみようと思います。
写真右:家族室から子供室前の廊下を見る。右側に2室、正面に1室、白い引き戸の
入口が見える。手前右に家族室の本棚が少し見えている。
写真左:少しカメラを左に振って、子供室用クローゼットを写したもの。
木の家11には、3つの子供室が有ります。
4畳ほどの洋室2つと、5畳ほどの洋室1つ、いずれも最小限個室とでも言える
極めてコンパクトな広さで、
窓際の背の低い本棚、多少、収納可能なロフト状の棚が造り付けられていますが
ベッドと机を置くとほぼ満杯です。
各個室からあふれでる衣類や持ち物は子供室を出た廊下に面して用意された3つの
クローゼットに収められます。
同じように、収納しきれないかなりの本は、その廊下に続く、家族室の「例の」書架群に
納められます。
これらの扱いは限られた面積を効率よく使うためのアイデアでもありますが、
同時に従来の子供室の中にある機能を整理して、可能な一部を共用スペースの
ゾーンに置いてみるという試みでもあります。
その結果、子供たちが個室から出て、わいわいやれる、
楽しい場所2つが誕生することになりました。
写真右を見て頂くと、廊下、子供室、そして手前の家族室全体が、なんだか広い1室のように
見えてきませんか?
そう、3人の子供達が、育ち、何時か1人、2人と社会に巣立って行く前の、共同合宿所、
そんな感じがしなくも有りません。
子供室を、温熱環境的にも共用スペースのゾーンに含める、という
私のよくやる方法についても、回を改め、お話してみたいと思います。