N社ツインビルB棟,実施設計へ! |
(写真左下:手前がB棟、奥がA棟。写真右下:右手前がA棟、左奥がB棟)
A,B両棟の基本設計は9月半ばに完了していたのだが、B棟について、南側隣地境界に隣地側建物(木造2階建)、本敷地既存建物(鉄筋コンクリート6階建)ともそれぞれ10センチ少々と近接しており、本敷地既存建物の解体、B棟基礎工事の為の山留(やまどめ、基礎工事の為2mほど地盤を掘削する際周囲の土が崩れてこないように設ける設備)各工事の具体的方法について実施設計に入る前に見通しをつけておく必要が出てきた。
本体工事の為の既存建物の基礎解体や、掘削が、隣地地盤を崩し隣地建物に影響を与えないで、施工可能な方法を具体的につかんでおくこと、そのために必要あればB棟基本設計そのものに修正を加えた上で実施設計に入る必要があると判断したからだ。
解体や山留は、本来、仮設工事(足場のように建物本体を建てる過程では必要だが、竣工時には形を残さない工事)に属し、施工業者の責任範囲で計画・実施され、施工業者、その協力業者である解体業者、山留業者の技術レベルにも左右される。
標準的な仮設の場合はそれほど気にすることなく本体工事(設計事務所責任範囲)の設計を進めるのだが、今回のように微妙な場合、やはり、事前に妥当な施工業者に協力してもらって打ちあわせておく必要がある。
クライアントの了解も得て、以前同クライアント関連の工事を担当したことのある施工業者、その協力3業者と数回打ち合わせ、並行して関係役所とも打ち合わせ、空地が無いため既存建物内で行わねばならない為見合わせていた地盤調査を既存建物内で急きょ実施、なんとかB棟基礎工事関連仮設工事の見通しをたてた。それに伴う、基本設計の修正も完了させクライアントの了解を得た。
これに並行して、A・B棟にどれくらいの人数が収容可能かを探る為の各種家具配置の検討も重ね、無事、昨年12月半ばB棟実施設計が本格的に始動したのであった!